ブランドの価値

先日、『キタムラ』のバッグを買った。
横浜・元町の老舗バッグブランド・『キタムラ』。

ところが実は、元町には、『キタムラ』と『キタムラ・K2』があった。
『K2』の方がデザインが若々しいので、てっきり「『キタムラ』の若年層向け商品が『K2』」かと思っていたら、親族間で争っているらしい。
どちらも同じ「K」のマークを使用し、互いに「自分が本流である!」と。
※裁判で、双方同一の「K」を使用することが認められている。

『キタムラ』は、創業者直系の次男が、『K2』は直系の長男が継いでいるもので、『キタムラ』側にはお母様がついているため、“長男が独立(仲間割れ)して設立したのが『K2』”というのが一般的な見解らしい。
お母様が亡くなれば、「長男の会社」と「次男の会社」なら、「長男の会社」が本流になるんじゃないの?って感じだけど。
しかも、長男が独立するときに、職人さんも元々の会社から一部引き連れて独立しているので、技術的にも同じらしいし。
が、何はともあれ、「本流は『キタムラ』、『K2』はニセモノ」というのが、一般的な見解だそうで。

で、私のバッグ。
よく見ると、なんと『キタムラ・K2』のものでした。 が~ん!!
すごく気に入っていたのに、そんな「ニセモノ」呼ばわりされたら、お気に入り度も半減してしまう。。。

ここで問題です。
「K2」は争ってまで「K」マークにこだわる必要があるのでしょうか?

もちろん、長年築き上げてきたブランドの価値は絶大だと思います。事実、元町でも、「K」マーク目指して、おば様方が殺到してるし。
が、一方で、「キタムラ」「K2」の2つがあることを知り、
「よく見たら(持っているのは)K2ばっかりだった」
「K2の方がデザインが若々しいから好き」
という人もかなりいます。

個人的には、「K2」は「K」にこだわらず、「キタムラの“若々しいデザインブランド”」として売り出した方がいいと思います。
「K」はたしかに一種のステータスですが、それは「品質がよい」からであって、デザイン性に優れいている、という話はあまり聞きません。
だったら、私が長男だったら、「キタムラの『K』はお前ら(次男ら)にやるよ!」と突き放し、同レベルの品質で、今の『K2』レベルのデザインを実現し、「若々しさを大切にしたい人のための『キタムラ』のNew ブランド」として売り出します。
女性、特に横浜・元町を愛する女性は、いつまでも若々しくありたい、と願う気持ちがものすごく強いので。
その上で、ロゴはキタムラの『K』とは別のマークにします。

そうすれば、親族争いでもめていることもここまで表面化せず、親族争いに愛想をつかしたファンを失うこともなく、Newブランド使用者が「ニセモノ」呼ばわりにがっかりすることもなくいけたと思うんです。
もちろん、「キタムラの長男」であることに変わりはないので、「キタムラの本流」を名乗ることにも問題はないし。

ロゴがブランドの命であることは事実だと思います。
でも、意地でしがみつくことによって顧客の満足感を減少させていては何にもならないと思います。
商品で勝負し、既存ロゴを超越するブランドを育て上げることこそ、経営者としての醍醐味だと思うのですが。
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by aromadolphin | 2005-12-12 17:15 | マーケティング
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